死のロンド ──オオカミと羊── 山川純一 チリン チリーン 吉田のばあちゃん 何か変わったことはなかったかーい? ああ 駐在さん ごくろうさんだなすなんもねえなあ すべて世は事もなし──か けっこう けっこう 俺の名前は高見沢孝司 警察学校を卒業したてのほやほやの新米警官である 単調な警ら生活の毎日ではあるが俺は満足している とにかく村に悪い奴がいないか見まわるのはいいことだ ぶるぶるっ うっ きた! さあ困った どこか人目につかない所は…と まったく冬はやんなっちゃうねえ この際おまわりさんも立ちションの罪を許してもらって…と ジョー ガサッ ん? やべえ! えらいところを見られちまった… や やあ 君 小学生? ジョ〜〜… まいったなあ すごい目で見てるよ かんべんしてくれよォ おまわりさんだって人間なんだぜえ… ジー… チラッ へ? はーん なーるほど そういうわけか… ねえ 君 こわがらなくていいよ おまわりさんと仲良くしようよ 僕たち いい友だちになれると思うよ 君の名前は? お父さんはいるの? 僕 内田正人 お父さんは死んだんだって そうか…… 思ったとおりだな 正人君さあ お医者さんごっこしたことあるかい? ううん したことない それじゃあ おまわりさんといっしょに お医者さんごっこしようか? ほんとう? ああ 正人君が先生で おにいちゃんをみてくれるんだよ うん やる! ちょっと待っててね 服を脱ぐから すごいぞ! こんなに早く望みがかなうなんて パサ… さあ 正人君 どこか変わったところがないか よくみてよね すごいや… 毛がこんなにはえてる オチンチンも僕のと違う… ハハ…それはね おにいちゃんが大人だからさ 大人のオチンチンはねおもしろいんだぞ 手を出してごらん ? ピタッ あっ! いいか よく見るんだぞ ? ググ… あれー? ムム! すごいや どんどん大きくなる! 今度はね そこをこするんだ シャッ シャッ アア…いいぞ もっと強く… ……… ……… あああ… もうだめだ! ググ… ズビュッ ボタッ ボタッ ハアッ ハアッ おにいちゃん だいじょうぶ? 今の…… おしっこじゃなかったみたいだけど 心配ないよ 今のはね 男が気持ちよくなると自然に出てくるやつなんだ ふう…ん 正人君も気持ちよくなりたくないか? うん なりたい それじゃあね 君も裸になってごらん悪い警官だね 俺も… えっ…? あの… 僕… だめだ… まだ俺を警戒してるんだ まず 警戒心をとかなくちゃ よしそれじゃあその前に おにいちゃんがおもしろいものを見せてあげる この石を見てごらん よっと! クク… スポッ わあ!すごいや はいっちゃった! どうだい? 君もおにいちゃんのおしりの中に石を入れてみないか? ほんとう!? ああ 俺がいいって言うまで入れてごらん ごろん やったあ! パチパチ ふふ だんだんうちとけてきたぞ…! ひとおつ ふたあつ すごいやいっぱい入る おしりの中ってあんがい広いんだね フッ── 一度出したっていうのにちっとも萎えやがんねえ 無理もないか 長いこと待ち望んでいた少年のバックを これから犯すことができるんだからな 俺はやっぱり少年愛のホモだったんだな 大人になってもあの日のことが忘れられなかったんだ 俺が少年愛者になるきっかけになったあの日のことが── その当時 俺は小学生で── 幼い時に父親を亡くした俺は 母とふたりこの田舎町に住んでいた 学校の帰り道 一人の男と出会ったのが事の始まりだった 労働者ふうのその男は 酒をがぶ飲みして相当酔っていた 男も俺に気づき じっと見つめてきた 男の目の異様な輝きに危険を感じた俺は その場をのがれようとした しかし男の手が一瞬早く 俺の腕をとらえた! そして俺を裸にむくと男は自分も全裸になった 黒々とした剛毛でおおわれた男の肉体は いかにも労務者らしく はがねのような筋肉で形作られていた そして何よりも俺を驚かせたのは 男の巨大な一物だった 今思い出しても巨根ともいえるそれは 父親のいない俺にとって 初めて目にする大人の勃起したペニスだった 男はそれを いとおしむように手でしごいたあと 一心に唾液をぬりたくった そして いやがる俺を軽々とかかえあげると そのいきりたったものを俺の尻にねじこんだ! それは筆舌に尽くせぬほどの痛みだった 熱く煮えたぎった太い鉄棒でかきまわされたように それは俺の腸内をあばれまわった 気がついた時── 男は事をなしおえた満足感からか いびきをかいて眠っていた 見ると男が枕にしていた衣類からナイフが見えていた それを見たとたん 激しい怒りが俺を襲った 俺はそれをつかむと 無我夢中で男の股間につきたてた! 男はうめきながら仁王立ちになった 男の股間から鮮血がしたたり落ち 今までぶらさげていた巨大なものは ──そこにはなかった 男は狂ったようにわめきながら 田んぼ道をころげまわったあげく 近くの崖からまっさかさまに落ちていった 俺は満足感でいっぱいだった 童話のオオカミと羊のように 悪いオオカミを退治してやったのだ 人を殺したという罪悪感はまったくなかった むしろ悪い奴を葬り去ったという正義感でいっぱいだったのだ そして その正義感がこうじて俺は警官になった おそらくは少年愛者であろうこの男は 俺に もうひとつの別の感情をも芽ばえさせていった 少年愛という性癖を── 俺の後ろであえぐ男の荒い息づかいが 大きくなってからも忘れられなかった 少年を犯すというのは そんなにもいいものなのだろうか いつかは少年のバックを味わってみたかった… それが今 現実のものになろうとしているんだ! ヒューーッ おにいちゃん まだ入れていいの? もうおしりに入りそうにないよ ねえったら おにいちゃん! ねちゃったの? まあいいや おもしろいからもっと入れようっと 二百十一 二百十二……